花組 / 春野寿美礼・桜乃彩音 / 日本青年館
目の保養~
前日飲み会だったせいで、おなかの調子をひたすら気にする1日でした。(飲酒の翌日はかならず下すひと)
そんな個人的なことはどーでもよくて!
ハルノ&サクラノお披露目公演、「Appartement Cinema」を見て来ました。
セットが綺麗でしたなー。2階建てのセットと螺旋階段、とても良い雰囲気でした。
物語は、えーと、導入は何がなんだか、途中は盛り上がり、最後はまあまあ、って感じです。
ちょっと散漫というか、入り込みにくい物語ではありましたが、テーマは重いのかもしれませんが軽めで明るめの物語でよかったのではないかと思いました。
ウルフ(春野さん)
シルバ? じゃありませんね、えーと。元殺し屋で、不治の病に犯されているのです。クスリを飲み続けないとつらいそうです…。彼は、殺し屋組織に所属していましたが、ターゲットを殺せずそのまま組織から逃げて、隠れて生活しているのです。その殺せなかったターゲットが、ある日彼が潜むホテルにやってきました。記憶喪失だという彼と束の間の平和なひと時です。ターゲットであった人物は、小さい頃親友だったレオナード(本名失念)でした。ちなみにウルフの本名はイサークです(だったと思います)。自分が余命いくばくもないことを知り、またレオナードのことを知り、彼は殺すのをやめて組織を抜けたのでした。そんな彼が心惹かれているのが売れないアイドル(涙)のアンナ。何だかんだあって彼女とは結ばれます。そして、組織を抜けた彼を組織が放っておくはずもなく(ありがちな展開ではあるが…)最後は弟分のオーランドに撃たれてしまうのです…
どうにもメイクが気になるのですが(笑)、それは置いておきます。登場時のお衣装が微妙です。濃い鮮やかな青のシャツに黒いブルゾン…。ありゃブルゾンですよねぇ~。ジャケットかと思ったら襟とソデがジャージぽかった。
アンナ(桜乃さん)
売れないアイドル。それでも態度がでかくてスキャンダルが多いので、事務所が怒って解雇してしまいます。しかも損害を受けたので訴える! とまで言われてしまうのです。絶望していたところをウルフにつけこまれ…。ん? えーと、そんなときでも自分のことを想ってくれたウルフと結ばれるのです。最後、ウルフが亡くなった(のですよね?)ことを彼女は知っているのか、それとも気まぐれにどこかに行ってしまったと思っているのか。とりあえず悲観はしていないようです。
なんかよくわかんないのですが…。
ウルフのこと好きだったのですよね?
前半の怒り狂っているときの勢いが良かったです。ちょっと怖すぎる気もしましたが(笑)
フィナーレのダンスシーンがよかったですな~。
レオナード(彩吹さん)
実はこの物語随一の腹黒キャラなんじゃないでしょうか、事情があるにせよ。ハッチさんより黒いです。
記憶喪失といってウルフその他の居るホテルに迷い込んできましたが、実は記憶喪失などではありませんでした。自分を殺そうとした黒幕を探ろうと、偽っていたのです。ウルフとの友情は(昔も、今も)本当みたいですが。
サラとのアレはつまり火遊びだったのですよね? 自分がついているウソに信憑性を持たせるために? 本気ではなく。妻に愛があったわけですよね…。うおーー、わからん! それぐらいしないと「組織」には対抗できないのでしょうね、たぶん。
よくわからん…。
最後の10分くらいでイッキにナゾキャラに踊り下がってしまいました(笑)
オーランド(真飛さん)
ウルフの弟分。組織の人間ですが、ウルフを慕って組織には内緒で会いに来ています。ヤクの運送屋(笑)。
ウルフがターゲットのレオナードをまだ殺していないと組織にばれ、再度指令を受けたあと、親分(ハッチさん)から
「ウルフが殺れなかったら、おまえが『ウルフを』殺れ」
と命じられます。
そして、ウルフは勿論レオナードを殺しませんでしたから、オーランドは銃を携えてウルフのあとを追うのです。
ぐわー! 何故またチンピラキャラなのよう!
いやお似合いですが…。
そしてだいぶヌルイチンピラなのが微笑ましいです。役立たずの弟分! 愛が募る♪
しかし結末。組織の他の奴に殺されるくらいならオレが殺る、とでも思ったのでしょうか…。単純に組織の圧力に屈したのですか? 自分の命を守るために ? いやいや! それは宝塚のヒーローがやることではない!(笑)
というわけで納得いかないっす。相当な葛藤があったには違いありませんが。最後までアニキとアニキの恋人のことを思ってがんばって欲しかったなぁ~、と勝手な願望。
真飛さんはたまに漢(おとこ)っぽいがたまに女っぽいなあと思うときもあるのですけど、パレルモからこっち私はだいぶ盲目になっているのでもう何でもいいや。アニキアニキな彼、ナデナデしたくなりました。キケンな兆候だ私が。次はぼっちゃま役(シャンドン伯爵)なのですよね~、楽しみ! 願わくば鎖骨がもう少し欲しいです(笑)
サラ(華耀さん)
ホテルに泊まっているセレブの奥方(笑)。結婚生活がつまらず、家を飛び出してきたのです。
「映画みたいな恋してみたい!」
が口癖で、記憶喪失で迷い込んできたレオナードに一目ぼれ? 積極的にアタックして、恋人の座を射止めた…のですよね?
しかし、何だかんだで彼に妻と娘がいることが発覚。そして記憶喪失がなおった(最初から記憶喪失ではなかったわけですが、それは皆には言っていないと推測)彼を見て、我に返ったというか現実に目を向けることが出来たというか。
お互い一時の気の迷い? 遊び? だったの?
ウルフ&アンナと並べてどうこうするにはだいぶ方向が異なっている気がしますが。よくわからん。でもウルフ&アンナも純愛(照)というには疑わしき点がある気がするので何ともいえませんが。
まあ、現実を見られるようになったということはムダではなかったということですか。
役がどうこうというのはともかくとして、華耀さんのかわいさにドギモひっこぬかれました。
かわいいよー! かわいすぎる! めんこいのう!
実はだいぶ華耀さんサーチに時間を費やしてしまいました。
ゆみこさんとの並びもお似合いでした~。
あとは、副組長のブットビ加減が素敵でした(笑) 若い恋人! 華形さんと鈴懸さんのカップルといい、うらやましい限りですな!(←ん?) 華形さんはキラキラオーラはあると思うのにイマイチ押し出しが弱いような気が? ぼっちゃんキャラなので、鈴懸さんの夫というよりは…息子? は言い過ぎなので弟? あわわ。ヘタレ夫だったので、年下キャラ大いに結構ではあるのですが。
紫峰さんと華月さんのデュエットダンスが色んなところに挿入されていてムードを出してました。紫峰さんの髪型がかっちょ良かったですな。華月さんは髪型がわりにすごかったですが(もさもさ) おでこが狭めなのが良い(笑)
千雅さん、厳格な貴族の奥方!役ばかり今まで見てきたように思いますので、今回の庶民的な役は新鮮でした。結構年齢重ねていらっしゃる方だと思うのですけど、足とか背中とかすごいキレイでした…。ほえー。
総括としては。偉そうに語ってみますと:
イロイロやりたいことを詰め込んだのだと思うのですけど、浅いというか散漫というか。ビジュアルが良いとか、場面限定で良いとか、はあるのですけど、全体として印象が薄い物語ではありました…。でも方向は良いのではないかと思います! 雰囲気も良かったですし。若いのだしもうちょっとハジケて欲しかったですが!
というわけで今後に期待、と締める。新トップコンビの雰囲気もなかなか良かったですよ。