シルバー・ローズ・クロニクルのメモ。
青年館は、2階末席でも見易いところが素晴らしい!
その点では大好きな劇場なのですけど、だがしかし、私が青年館に行くときは雨(そしてたいていの場合は嵐)であることが少々不満な点です。雨を呼ぶミステリー劇場。
この作品、当初は「予定が空いていたら観ようっと」ぐらいの心意気だったのですが、マニアックチャンネルニュースのユミコwithメガネを目撃してから考えが変わりました。何としてでも見なければならぬ。「冴えないメガネ愛好会」の名誉会員である私のためにあるような作品ではありませぬか。あ、会員は絶賛募集中ですので同好の士のお申し出をお待ちしております。
エリオットってば、私のハートにストライク♪
…至福の時を過ごしましたわ…。うふふふ。
凰稀氏と緒月氏のシンメトリーはたまりませんね。なんかねえ、和央さんと湖月さんの並びを思い出しましたよ…(ええい、私は過去に生きる女なのよ)。緒月氏がわたるさんに似ているから、という理由だけではないと思いますわよ。持ち味もシンメだし、でも同期だし(和央湖月は同期じゃないけどね)、身長は同じくらいだし、これといった理由無く、見ているだけで楽しい。緒月氏は、見た目はあんななのに声が若干軽めなところが、いいですね(何がいいんだ?)(何でもいいのだ)
大月さゆちゃんは、もうちょっと似合う服着せてあげて欲しかったですな~。彼女はお顔がちょっとしもぶくれ気味なので(悪い意味じゃないですよ!)、首はつまっていない方が良いと思うの…。一張羅(?)のドレス(最後の挨拶でも着ていた、デコルテがスクエアに開いている白いドレス)は似合っていたのが救いでしたけど、途中の黄緑のとか青いのとかデュエットダンスの白ドレスとか…うーむうーむ、何故よりによってソレを着せるのか、と思っちゃいました。それはさておき、作品の中の役としては、とても合っていて良かったと思います。「堕天使の涙」のときより歌がとても上手くなっていたし。
物語としても、とても面白かったですよ。なんとなくデジャヴューな場面もありましたが、なんとなく軽い仕上がりに出来ちゃうのは小池先生ぽくて、でも最後の切なさ(実際には最後じゃなかったんだけど)は小柳先生の持ち味かなあと。
ヴァン・ヘルシング教授の例の展開は、本気で驚きましたよ…!これは、途中の「祖父の話なのになんでそんなに憎んじゃってんの」的解説の時に怪しく感じるべきだったのですね…!そのあとの「私とここで暮らそう!」展開は、驚くというよりも吹いてしまいましたが。驚異的な執念の、真の理由はそれだったわけですね。そんなぶっとび提案まで似合ってしまう緒月氏、とってもステキ。クリストファーについても、妹を守るというのは良いんだけど、「オレの銀のバラ」って。コメントし難い…。長年一緒に居ると、想いも強くなるってことなのかしら。適当な推測。
終わりは、個人的にちょっとアレだったのですが、これは嗜好の問題だと思いますんで。どうも、ヴァンパイアものって最後がパターンになってしまうと思うのですよ。「ヴァンパイアが1人寂しく残る」か、「主役もヴァンパイアになる」か。どちらの展開についても、人間に肩入れするかヴァンパイアに肩入れするか(「肩入れ」という言葉は適切ではないかもしれませんが)によって、感じ方が変わるのだと思います。で、私にはどうもヴァンパイアの気持ちはわからないので、ヴァンパイア寄り(?)の展開になってしまうと違和感を感じてしまうというわけで…。つまり結論としては、「アナベルと別れて、ちょっと切ない気持ちで回想するエリオット」の場面で終わりでも、個人的には良かったかな~と思うわけでございます…。でも多分、人生を全うしたエリオットをアナベルが迎えに来て、二人で永遠の世界に旅立つというところに作品の意味があるのであろうし… でも私としては、エリオットにはずっと冴えないメガネで居て欲しかった。…ヘルシング教授並みの執念深さよ。まあでも、「ヴァンパイア」という存在は非現実的な夢物語であり(本当は存在するのかもしれないけどね!)、エリオットが死後(亡くなる直前?)にヴァンパイアになったというのも、夢の話なのかもしれない。
それ以上に気になるのは、アラン(お祖父さん)の存在は、アナベルの中でどのようになってしまったのかというところです。エリオットはただの代替品なのか(ダイナシ…)、それともアナベルはアランもエリオットも同じくらい好きなのか、それとも誰でもいいのか、何だかよくわからない。エリオット→アナベルについては何となくわかるのですが(憧れが恋に変わった? とか?)、アナベル→エリオットは…? うーん…
まあ、細かいことは置いておいて!
大層楽しい作品であったということでございます