19日に観た「オセロー」のメモ。
オセローは、というと、…終演後の小栗君事件(前記事参照)で作品の記憶が全て吹き飛んでしまっているのが悩みなのですが。…ええと。蜷川氏演出作品は初めて観たのですが、舞台という空間の使い方が一味違うなあ、と感じました。うまくは言えないんですけど。ただ個人的には、どうも…蒼井優ちゃんが役にはまっていなくて、もどかしいというかむずがゆいというか…。かわいいのですけどねえ。これもうまくは言えないのだけど、…手つきが所在無さげ、という感じ。うーむ。ただ終盤の、「柳~」の歌を歌う場面だけは、表情とかしぐさに惑わされずに、感情が直に伝わってきて、すごく良かったです。涙が止まりませんでした。それまでずっとなんとなく違和感を感じつつ観ていたのですけど、「柳」の場面を見てようやく、彼女の真の力を見た…という感じで。そう考えると、序盤に感じた違和感もデズデモーナの一部だったのかもしれない…。「柳」の場面で、デズデモーナはようやく本性を見せたのかもしれないですね。自分でも何言いたいのかよくわからないので全くお伝えできていないと思います。すみません。
パンフの解説によると、この「オセロー」という作品は、オセローとデズデモーナの年齢差がカギの一つだそうです。吉田さん(オセロー役)と蒼井ちゃんの年の差も素晴らしかった。自分が年の差萌え性質を持っていないことを、心底悔やみました。
たからづかでやるとすれば(すぐココに考えがいってしまう悲しい性)、今、オセロー役が出来るのって、やっぱり轟さんじゃないかなあ、という気がします。つまりは、この蜷川版オセローを見た後、私は轟版オセローが見たくなってしまったというわけで。オセローという話は、テーマは一応「愛」なのかもしれないけど、それよりも後半の「嫉妬」とイアーゴーの「憎しみ」が見せ場なのではないかと思ったのです。上手いおっさん役と上手いそれなりの若手を揃えれば、いける!そこで、この前の「KEAN」でうっかり轟株が上がってしまったので、また彼で苦悩するおじさんを見たいな~と思ったのです。他意はないですってば。イアーゴーは、ええと誰がいいでしょう、そこはノーアイディアなのですが。次回の日生公演、多分やるつもりでいると思うんだけど(笑)、「オセロー」なんていかがでしょうか、歌劇団さん。