「あさきゆめみし」のメモを書いていませんでしたな。
もともと、日帰り遠征の予定だったのですが。マニアックチャンネルにおいて稽古場レポとナウオンを鑑賞した時点では、「あさき2公演観劇」を真剣に検討したものでしたが、観劇後は「バレンシア2公演観劇でよかったかも」と思いました。…ズバーと書いちまいましてすいません。
「再演って難しいんですね」というコメントだけで片付けてもいいんですけどね。この作品は、初演である程度完成されたものだったのだ(ミキ先生の中で、ということです)、と感じたのですよ。場面展開とか、キャラクターとか、原作を知らないとワケわからん作品ではあるのですが、初演のときはドラマの続編という形でもあったし、色々うまいこといっていた。しかし今回、1本モノにしなきゃいけないから時間引き延ばさなきゃいけないし、そして「物語を知らない人でもわかりやすいようにせねば」と、要らぬガンバリをしてしまったのではと思うのです。それが裏目(?)に出て、テンポはなんだかイマイチで、説明ゼリフで間延びした作品に仕上がりました、ということなのではないかと。2幕の方が1幕のよりテンポ良い…と幾人かの方から伺いましたが、それは初演で好評であった(であろう)場面が、 2幕で数多く登場したからなのではないかと思います。1幕の最初の方なんて、「オープニングの総踊り」が幾度も小出しにされていて、どこから始まるのやらよくわからないし。ああ、どうにもボロクソにしか書けない。初演に対する思い入れが強すぎるということで、どうぞ勘弁していただきたく。
ともかくも脚本と演出に不満が残ったのですが、それでもステキに輝くジェンヌさんたちには頭が下がります。
ハルノさんは神々しいほどだったし、CSの初日映像で「おっとっと…」な歌を披露してらした彩音嬢は、すごく良くなっていて感動しました。かわいかったー。真飛さんはとても美しかったですなー。エレベーターからの登場が宇宙的で(?)楽しかったです。ただもうちょっとズガーンと来て欲しかったなあというのが正直なところ。キャラクター的にちょっとやりづらかったのかもしれませんな(真飛さんの持ち味とはちょっと違う気がする)。私のメインテーマ(?)のひとつであったえりたんは、やたらにステキで蕩かされました。あのとんでもないカツラ群の中での不敵な存在感(説明文が意味不明だが)がたまらなかったですよ。大きくなったのうー。
ちょっと残念だったのが娘役ちゃんたち。あまり適役ではないのでは? と思わせる配役がちょこちょこ見られたような感じがします。一花ちゃんは犯罪級の似合いっぷりでしたが!
個人的には、このような文学作品(常識とも判定されそうなほど有名なもの)は、説明過多にせず、観る側の知識・想像力にある程度委ねても良いものだと思うのですよ…。原作・元ネタ・歴史的事実(源氏物語はフィクションですが)をあとから調べるというのも面白いものだし。ですので、結論としては、…次回作に期待、ということで。