帝国劇場「エリザベート」を見てきました。
宝塚版に比べて、「ある王妃の一生」みたいな大河的要素(? 意味不明な表現ですが…)が強い印象。あくまでもエリザベートが主役なのですな。最期は1人で棺桶に入りますし。
ダークな部分がわりにストレートに表現されているところも特徴ですね。宝塚ですと、ベルばらのアントワネットもそうですけど、観客がはまりやすいように(?)イメージ悪い史実はぼやかしてあるのですよね。ただそんな「あらら~」な部分も表現することで、1人の女性の生き様がリアルに伝わってくるのです。
そして明らかに異なるのがトートダンサーズなのです。半裸でのたうちまわるダンサーズ。あまり動きが揃っているわけではないのですが(個々に思い思いにのたうち回っている感じ)不気味さはすごく出ていて良かったのでは。
東宝エリザベートは2度目の観劇だったのですけど(昨年初めて見た)、今回は期間が短いからかキャストも少なめ。民衆の群舞とか、もうちょっと人数欲しいなぁ…と思ってしまいました。宝塚って本当贅沢だなぁ、とつくづく感じましたな。
個人的には今拓哉さんのエルマーがまた見たかった~! でも今回のエルマー、藤本さんも非常にステキであった…。もと水泳選手だという方なのですけど、とにかく体格がマッチョで格好良いのだ。声もステキ~。歌は…どうなのか? よくわかりませんでしたが…。
フランツの石川さん。ポスターの写真だけ見て「鈴木綜馬さん見ようっと」と即決した私でしたが(失礼な!)今回はチケット取ってみたら石川さんだったのです。「まー1度は見てみようかな」とあまり期待せず行ったのです(またまた失礼な~)。そしたらもう、歌声にいっぱつでやられましたわよ。本当、心地よく響く良い声なのです。とくに終盤の「一族総出演のオペラ@夢」の場面のストイックに叫び歌うところが良かった! 聴き惚れました~! お顔もステキだったですよ… 横顔がちょっとアレかな?(アレって何よ)
ルドルフの浦井くん。写真では「お、なかなかステキじゃないの♪」と好印象。実際もシトラス風ボイス(笑)でとても爽やかくんでした。ただ、髪型が似合っていなかったのが勿体ない! あれが浦井くんの考える王子様スタイリングなのか? 少々ちか目さんなので、横髪を出した方が良いのではないかな…。絶望したあとの(イヤな表現ですが)、頭を撃ち抜く前の天を仰いだ姿が切なかったですな… そして一番魅せられました。泣ける。途中のダンスも躍動感にあふれていて良かったです。えびぞりジャンプが忘れられません。
一路さんシシィはさすがの上手さですな。特に晩年の演技がすごいと思いました。内野さんトートは、また前回と同じくブイ字カットのパンツなのが泣けましたが…あれなんであんなデザインなのかしら。メイクやら何やら、本当に別次元の人みたいでした。あの過剰な色気はどこからくるのかしら。クラクラ。高嶋さんルキーニは、何言っているのかよくわからないのですけど(笑)雰囲気が合っていて良かっと思います。寿ひづるさんゾフィー。迫力あった…怖かった…。息子に絶縁宣言されたあとの歌がやりきれなかったです。