* 星組 / 湖月わたる・白羽ゆり / 宝塚大劇場
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アンドゥトロワといえばキャンディ~ズ
日にちがだいぶ経ってしまいましたが、ベルばら全体メモでも。
ミズさんファンで且つ心が広い方は、愛は盲目メモの方もどうぞ(笑)。
さて、ベルばらですが。
毎度思うのですけど、やはりフェルゼン主役にはムリがあんのですよ!
それでも、原作を読むと、フェルゼンの切なく苦しい胸のうちがガツンガツンと伝わってくるので、
「お主もつらいのじゃな」
と思えるのですが(何者?)。
宝塚のフェルゼンさんは、一旦はメルシー伯爵に説得され「そーいわれてみればそうですな」と納得して帰国したというのに、フィヨルドの地でモンモンとして、結局また自分本位思考に舞い戻ってしまうのです。
「私はこの地では生きていなかったのです」
「このハンスに命をおあたえください!」
などと言っていて、そりゃーあげられるもんならあげたいけども、「愛する人のために身をひくのが男だ」みたいな見得きって出てきたくせに、その展開で本当によろしいんですか。せめてもうちょっと悩んでから決めていただきたいものです。
…なんてツッコミはあらゆるところで星の数ほどやられていると思うのですが、書かずにはいられなかったので書いてしまいました。だって腹立つんだもん!(笑)
という感じで、支離滅裂に、なんとなく話を追いつつ進めます。
オスカル登場部分は、今回はサラリといきます。
まずはいきなり飛ばして少女アントワネットちゃんの場面。
メルシー伯爵の前髪が、若さの演出のようです。
アントワネットちゃん、うかれつつ馬車に乗り込みます。
「しゃんしゃん鈴の音軽やかに~♪」
相変わらず歌詞の意味がよくわかりませんが、かわいらしいです。私は馬車に乗るよりも、むしろ馬の足元のもふもふ地帯に寝そべりたいです。
今回は、ルイ16世になんとお小姓さんがついています。
かわいいのだけど個人的には宝塚的子役が少々苦手(もごご)なので、もうちょっとなんとかならなかったのかと思います。しかもあんなに規律正しく動くお子様はいやですわ!(感情論ですわ…) かわいいのだけども~
さてこの場面で、王様は夕闇を散歩しながらアントワネット様への想いを語るのですよ。
「キラキラして私にはまぶしすぎるのだよ…」
「こんなさえない夫よりも、もっと華やかな人の方がふさわしいのではないか…」
……このすぐあとに、密会現場が。
すごい、りあるですね。ぶるぶる。
ともかく2人は幸せそうです。でもこの展開見たら、王様に思い入れてしまいますよ。王様かわいそう!(笑)(笑う場面なのか?)
このあと飛んでアンドゥトロワーのシーン。
これ、新曲なのですよね。おフランスだからアンドゥトロワなのでしょうね~。熱唱するピンクフェルゼンさまが切ないです。
飛んでいるのか戻っているのかわからないけど貴婦人たちのシーン。
出雲さん、がんばっているなぁ…。
そして高央さんのドス声がいい味出しています。
琴さんがかわいいー! なんか見るたびにかわいくなっているような気がします。
ザマスザマスの歌、いいですね。すごく必要なのだと力強く思いました。眠気覚ましに。(あわわ~)
ジェローデルは出番多かったですね! というかよく目立っていた印象。
それでもやっぱり、スウェーデンまで迎えに来ちゃうのは良くわからない。フェルゼンってそんなにすごい人なのか?
あの帽子は近衛隊(=ビジュアル良し!)専用なのでしょうか。ふわふわしていて是非さわりたいです。でもジェローデルさんとしては、お迎え時のスーツにブーツな姿がステキでしたな。単に私の好みですが。
ロザリーとベルナールのシーン。
なんだか、あまり印象なかったりするのですが…。ううむ…。
それは私が偏った場所ばかり見ていたからでしょうか!?? がーーん!
陽月さんはパレードのドレスがかわいかったですなー。前髪あった方が良いですなぁ。
アンドレさん。
アンドレさんは…。かげ、薄いですね…(号泣)。
申し訳程度に銀橋ソングありましたが。泣泣泣。
私が好きなのは、オスカルをからかうシーンです。
撃たれてしまうシーンは、毎回つい泣いてしまうのだけど、泣きつつも心のなかで激しくつっこまずにいられない不思議場面(笑)。
こんな感じで一気に後半の盛り上がりに飛びます。
子供を取り上げられるシーン。
この場面、話にちょっと説得力が出てよかったと思います。
前に見たベルばらでは(というかベルばら自体そうなのですが)アントワネットが美化されすぎているのがどうにもしっくりこなかったのですよ。そんな高潔な人ではなかったんですよ…。史実とは別のファンタジーとして捉えるべきとわかってはいても。
なのでこの場面を追加したことで、物語に深みは出たと思います。
内容としてはどぎつい場面ですけどね…。女殴っちゃうし。なんでこの先生はいつも女をなぐる場面を書くのでしょうねぇ…。ハァ~。
……でも正直申しますと、オスカルが父にはたかれる場面に関しては、グッジョブと思ってしまった自分がおります。だって! 横座りですよ!(末期?)
その前だかあとだか、の、「ゆけフェルゼ~ン!」のシーン。
この場面、雄々しいわたるさんもみたいのだが背後のリアル(?)CGも見逃してはいけないような、ジレンマに陥ります。悩む!
CG、進化しましたね~。出発地点は湖ですよ。何故か。馬車の轍のあとがくっきりした道をひたすら走ります。なんと行程の上下動(坂下ったり~上ったり~)まで表現されています。芸が細かいですな! 日本海の荒波も一緒に見える気がしますがそれは気のせいです。
目立たぬように行動するつもりだったみたいですが、こんなに猛々しく叫んでいては、辺りに轟いてしまっているのではないかと心配になります。
それにしてもこのシーンは楽しいですなぁ。
最後、牢獄のシーン。
個人的に一番切ないのは、実はフェルゼンとの会話ではなく、メルシー伯爵がアントワネットのスカートにくちづけをしようとするシーンです。
メルシー伯爵にとっては、小さい頃からずっと見てきた大切なお姫様→王妃様なのですなぁ。泣けます。
続いてフィナーレです。
ロケット、例のもの(笑)と続き、薔薇のタンゴ。
何ですかーこのお衣装! どうしてこんなものをつけてしまったのでしょうか? ←腕のフリフリのことです
腕の動きがわからないのでロボロボして見えます。腕ごと発射できそうな雰囲気です。アイツ(誰でしょ?)に向かってばこーんと。足のフリフリも…前はありましたっけ?
2001宙組版では、朝比奈慶さんの動き&顔が面白くて(面白くて?)目がクギツケになってしまったという心楽しい思い出があるのですが、今回はお衣装のせいでそんな動きもよくわからないところが少々残念です。充分楽しかったですが。安蘭さんと涼さんばかり見てました。
次はボレロですか。
お衣装は新調みたいですね。宙2001時は赤いレースっぽい生地でしたが、今回は総スパンで薔薇の模様つき。重そうですが豪華です。キラキラしています。白羽さんの陶酔顔(?)にはドキドキします。
このデュエットダンスは独特なフリですが、私はこの「男役が娘役の胸(辺り?)に触れる」みたいなのがちょっと苦手なのですよねん。なんというか、そのあたりはミステリアスな感じにしておいていただきたい。あやしい雰囲気で、もやっとしておけばいいんです、こっちで勝手にあれこれ想像するんだから!(笑)
メインキャラについて一言。
わたるさん、フェルゼン。
どうかんがえてもフェルゼン役者ではないと思うのですが、すごいなーと感心してしまいました。ただ脚本的にはフェルゼン主役扱いではないので(笑)ちょっとかわいそうだったかも。
白羽さん、アントワネット。
驚きの成長振りだと思います。全ツのときは「だ、大丈夫なのか…」とだいぶ心配になってしまっていたのですが、今回は素晴らしかった! まさに王妃でした。大輪の花が咲いた、という感じでした。
安蘭さん、アンドレ。
だいぶん役不足な気がしますが(涙)。歌が良かったですなー。今宵一夜は、歌声にまず酔わされました。
あと印象に残ったのは、バスティーユの直前、文句言いに来たブイエ将軍をにらみつける大真氏の態度です(笑)。仮にも上官なのに(オスカル隊長の更に上官ですからね)、斜に構えて「アアン?」顔はどうなのよ! さすが荒くれ者の集まり、衛兵隊です。サラリーマンには向いていませんな(笑) 妙に礼儀正しい態度でも、この場合逆におかしくなってしまうのですがね。